Texture 32 昔の方が話にし易い

皆様常日頃誠にお疲れ様です。11月21日午後10時~10時半にEテレ「ねほりんぱほりん(現役バス運転手がゲスト)」、22日午後10時台にEテレ「浦沢直樹の漫勉neo(漫画家羽海野チカ氏がゲスト)」、11時台前半にTVh「SPYxFAMILY Season 3(名門校送迎バスジャック事件解決編)」前半、23日夜に録画済みの「SPYxFAMILY Season 3」全体、24日夜に「グレーテルのかまど(題材は「ドリトル先生」シリーズのトリークルタルト)」、「100分de名著(英訳源氏物語解説完結編)」、「ひらやすみ」を視聴しました。「SPYxFAMILY」主人公の一人(主人公3人と言っていいでしょう)が黄昏(ウェスタリス国のスパイのコードネームで本名不明。潜入任務のため、二人目の主人公後述の少女アーニャを養子にし、三人目の主人公市役所女性職員兼凄腕暗殺者ヨルと結婚します)なので、黄昏時のビーズ絵を選択いたしました。
他番組も見ましたが、「ねほりんぱほりん」では、バス運転手の勤務事情(ここから未来のブログに規律上書けないことが多いので、内容は割愛いたします)を興味深く拝見させていただきました。同日に見た番組で最も記憶に残っています。この番組は、本ブログに規律上書けない上にNHKEテレで取り上げるには危ない内容を多く扱っているのですが、それ故にかなり面白いのです。前々回のゲスト(毎回豚の縫いぐるみで代用)は裏業界の人材手配人、前回は地下格闘技参加経験のある正規格闘技現役選手でした。次回は過去のアンコール放送で、婚活撤退者です。
22、23日のSPYxFAMILYは、主人公の一人アーニャ(読心能力を持つ某研究所の被検者の少女で、逃亡中に黄昏に接触、知能は低いが読心能力で賢い振りをして黄昏に養子にしてもらいます)が通うオスタニア国名門校イーデン(旧約聖書の楽園エデンの園EDENと同じスペル。自国を楽園に進化させるための人材を育成する機関として命名したのでしょう)の送迎バスが「赤いサーカス(元学生運動。ウェスタリス国との戦争の後の混乱の中でオスタニア政府が過剰に警戒し、弾圧したことでテロ組織に豹変)」に囚われる事件の解決編です。
「ねほりんはぽりん」で危険人物が暴挙に及んだ場合には緊急ボタンで外部に通報できると話していたので、現代以降こうしたことはすぐに解決して話にならないでしょう。現代の名門校ならセキュリティカードや顔・瞳の虹彩・指紋・手の静脈紋といったバイオメトリクスによる個人認証で侵入者を阻止するでしょうから益々無理かと思います。
本作の舞台は、冷戦期の20世紀後半がモチーフですので、こうした事件を起こして物語を動かせるのです。現実に名門校のバスジャック等の事件を起こす話を書くと、架空の名称にしても後々批判の対象となりかねませんので、過去風(時代設定が現代や未来でも)の架空世界・国家・地域で物語を作った方が批判対策として妥当でしょう。
24日に見たグレーテルのかまどのドリトル先生(作者が第一次大戦従軍中に子供に宛てた物語が元になっています)も100分de名著の源氏物語も昔の話です(源氏物語の冒頭は、うろ覚えではありますが、原作で「いずれの御時にか」、英版で「いつのエンペラーの時代でしたでしょうか」という風に過去前提になっています)。私が20年前に読んだ物語も中世・近世風の世界が舞台のことが多くありました。昔は、まだ現代で解決・充実しているものがまだ解決・充実していないことが多いので、物語を作るには過去の方が妥当なのでしょう。
現在では、政治・経済・技術・交通・治安・文化・倫理が向上している傾向にあるため、話がすぐに解決し、長引く話(上記の犯罪や戦争)を作ると角が立つこともあるので、昔風の作品世界の方がまだ批判回避を図りやすいのかもしれません。こうした傾向が影響しているのでしょうか、羽海野チカ作品もひらやすみもいい意味で古風な描写が多く見られます。
今回は以上です。お読みいただき誠に有難うございます。物語になるかどうかはともかくとして、つつがなき日々でありますように。
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